Batak Bespoke Tailor

Batak Bespoke Tailor bags of tailor's Knowledge

▇ ここは、みゆきストリート。「バタク日比谷」の前を東西に走る街路があります。日比谷公園から旧築地市場へ抜けるおよそ1.2kmの道のり。銀座の中心を貫く幅約9mの都道。外堀通り面した帝国ホテル東京からこのストリートは始まります。日比谷公園を...
26/03/2021

▇ ここは、みゆきストリート。
「バタク日比谷」の前を東西に走る街路があります。日比谷公園から旧築地市場へ抜けるおよそ1.2kmの道のり。銀座の中心を貫く幅約9mの都道。外堀通り面した帝国ホテル東京からこのストリートは始まります。日比谷公園を背に歩くこと2〜3分で「バタク日比谷」が左手の視界に入ります。通りの名は、「みゆき通り」。銀座の歴史を彩るストリートであり、日本の服装文化・風俗を語るうえで欠くことのできない街路のひとつです。

▇ 江戸湾の入江で。
江戸時代の初頭、「バタク」がある日比谷界隈は湿地帯と江戸湾の入江(日比谷の入江)で構成されており、平川(現・神田川)の河口となっていました。この江戸湾から現在の日比谷周辺にまで到達していた入江を埋め立てる公共事業が、江戸の都市づくりの基本になったと言います。江戸後期の古地図を見ると、武家屋敷の間を縦横に走る道などが、現在とほとんど変わらぬ配置になっているのには驚かされます。その中のひとつである「みゆき通り」も、江戸後期に現在と同じルートとレイアウトがほぼ確定されていたのです。明治天皇の治政下になると、築地にあった海軍兵学校や海軍大学へ天皇が公務等で出向く際、常時通る道として「みゆき通り」が選定されています。以前は「山下通り」と呼んでいましたが、「御(天皇)」が「行く」=「御幸」=「みゆき通り」の呼称に変わっていきました。当時より文明開化のトレンドを牽引する界隈として、ハイカラなショップが軒を連ねる場所に数えられていました。というのも、「みゆき通り」と「銀座通り」と交差する街路には「恵比須屋」「布袋屋」と言った高級呉服店が出店し、日本橋と並ぶファッション・ストリートの様相を呈していたからです。

▇ 3カ月のファッション・ムーブメント。
高級呉服店が並んでいた「みゆき通り」が、ふたたびファッション・ストリートとして脚光を浴びるのは、戦後の高度経済成長期まで待たなければなりません。まだ男がお洒落をするなんてけしからんと言われていた時代。VANがデザインした日本的アイビー・ルックを着る都心の高校・大学生が、日がな一日「みゆき通り」を徘徊している様子をメディアが大々的に喧伝したのです。彼・彼女たちは「みゆき族」と名付けられ、時代の寵児のように扱われました。‘64年の夏季に顕在化したためか、バミューダショーツや半袖シャツなどのラフなアイテムを着た彼・彼女たちはその年の秋には姿を消します。先の東京五輪を前に行われた首都クリーン活動の一環として、警察による一斉補導が実施され、瞬く間に銀座から追い払われてしまいました。しかし、そのスタイルと精神は日本全国に波及し、「みゆき通り」詣(もうで)が地方に住むアイビー・ルックの信望者の間で続いたと言います。

▇ みゆき通りの老舗ホテルとビスポーク・テイラー。
この3月、「みゆき族」のシンボル的存在となっていた「テイジン メンズ ショップ(テイメン)」の閉店情報が新聞やSNSを通じて発信され、世間を驚かせました。当時の若者はいまや70歳代以上。もちろん今も、「みゆき通り」の散策を楽しむかのように、この歴史のある街路をそぞろ歩いていらっしゃいます。現在、「みゆき通り」は銀座・日比谷の再開発によって大人の品格が薫るエリアへと、街路のあり方をさらに洗練させようとしています。その最終完成形を担うと目されているのが、「バタク日比谷」の真向かいにある国内屈指のホテル「帝国ホテル 東京」の全面建替え(2036年完成予定)です。3年前に完成した「東京ミッドタウン日比谷」による街の活性が、老舗ホテルのフルリニューアルを経てどのようなカタチで仕上げられていくのか。この街路でビスポーク・テイラーを営む「バタク日比谷」としては、この街の品格にふさわしい存在であり続けながら、お客様と一緒に大人の街の変化を楽しんで行きたいと思っています。

▇ 20世紀最高のスーツ。GQ誌により20世紀における最高のスーツであると賞賛されたのが、映画「北北西に進路を取れ」で主演のケーリー・グラントが着たあのスーツです。映画業界・ファッション業界のみならず、スーツを日常着とするビジネスマンの世界...
05/02/2021

▇ 20世紀最高のスーツ。
GQ誌により20世紀における最高のスーツであると賞賛されたのが、映画「北北西に進路を取れ」で主演のケーリー・グラントが着たあのスーツです。映画業界・ファッション業界のみならず、スーツを日常着とするビジネスマンの世界でもこのスーツについて賞賛を述べる人は少なくありません。バタクでもこのスーツを範にしたいというビスポークのオーダーを数多く受注してまいりました。では、なぜ、ケーリー・グラントが着たグレイのグレンチェック・スーツが人々を魅了するのでしょうか。また、メンズ・ウエア史に多大な影響を与えたと欧米のメディアが指摘する理由はどこにあるのでしょうか。テイラーの視点で探っていきたいと思います。

▢ 仕立てはサヴィルロウ。
まず、件のグレイ・スーツを仕立てたのはどこのテイラーだったのでしょうか。欧米のメディアの見解では、サヴィルロウの「ノートン&サンズ」(注1)、同じくサヴィルロウの「キルガー・フレンチ&スタンバリー」(注2)、さらにビバリーヒルズのデザイナー「クエンティーノ」の名前が上がっています。この中で、ホテルのシーンについては「クエンティーノ」のラベルが認識できますが、これを「キルガー」は否定し、自店が手掛けたと主張しています。実はこのホテル・シーンのスーツ、つまりあの有名な軽飛行機に追われる時に着ていたスーツは他のシーンのスーツと微妙に違うことにお気づきでしょうか。作中2パターンのカットが確認できることから、いくつかのテイラーがかかわっていたのかもしれません。ちなみに「キルガー」はケーリー・グラントのパーソナル・テイラーであり、直線的なカットを得意としていました。また、当時、グラントが影響を受けていたといわれるウインザー公のテイラーのひとつでもあり、公を担当していた「キルガー」のアーサー・ライオンというカッターがグラントも担当していたと言います。
注1:「ヴァニティフェア」誌の見解
注2:「GQ」誌の見解

▢ 英米混成のミッドセンチュリー・ルック。
「キルガー」の仕立てだと仮定した場合、サヴィルロウのスーツでありながら英国的なスタイルとは言いがたいカットをどう解釈すればいいのでしょうか。実はケーリー・グラント、作品や役柄のキャラクターは違っても、この時期に着ているスーツはいずれも非常に類似性の高いカットなのです。しかも、作品やキャラクターに合わせて非常に細かな微調整を施しています。太いトラウザーズに’50年代にアメリカを席巻したボールドルックの特長が反映されてはいるものの、上衣はと言えばフィットした構築的なブリティッシュ・スタイルで、’50年代後半から流行り始めるナチュラル・ルックのニュアンスも色濃く持ちあわせているのです。やはり、世界の市場をターゲットにしているハリウッド映画であり、舞台はアメリカ・ニューヨークということを考えると、英国スタイルというよりもニューヨーカー的なビジネス・スーツが求められたのでしょう。

▢ 役柄に合わせた、微妙なドレープの調整。
彼の当時のスーツスタイルの特長は、「長い着丈」「肩に少々のパッド」「シングルの3ボタン段返り」「ゆったりとした太めのトラウザーズ」「絞り量の少ないウエスト」などですが、役柄に合わせて微妙にラペルの幅を変化させたり、肩パッド量を増減したり、上着のゆとり量を調整したりしています。「噂の名医(‘51年)」あたりから、スーツに興味がない人が見ても何となくグラント風とわかるこのスタイルは、「泥棒成金(’55年)」「めぐり逢い(’57年)」「月夜の出来事(’58年)」そして「北北西に進路を取れ(’59年)」まで続くわけです。どのように役柄に合わせて調整しているかというと、「泥棒成金」や「めぐり逢い」の主人公のように働かなくても悠々自適な暮らしをしているキャラクターには、胸から肩にかけてのドレープの余裕をたっぷり取り、ゆったりとした優雅な雰囲気に仕上げます。片や「北北西に進路を取れ」のニューヨークで広告業を営む主人公が着るスーツは、ビジネスマンらしさを演出するために、胸から肩にかけてのドレープを抑えてアクティブな雰囲気に仕立てていることが見て取れます。このような微妙なドレープによるフィッティング調整のアイディアは、キャラクターに対する徹底したこだわりとリアルな人物を描く深い洞察、高度な仕立て技術がなければ中々成立するものではありません。

▢変わるアメリカ社会。
「 北北西に進路を取れ」のスーツが素晴らしいのは、’50年代という時代がもたらした社会的かつ文化的な変革を投影している点にもあると思われます。戦後の’40年代から続く華美なメンズ・スタイルの潮流が、簡素化へ向かう’50年代後半。クルマが大衆に普及し、自動車通勤の増加によって郊外生活が生まれ、石油製品(プラスチックや化学繊維)の登場により規格大量生産の商品が当たり前の存在になります。当然、この映画の舞台となる’50年代の終わり頃から注文服(ビスポーク)も既製服にとって代わられ、この流れは’60年代初頭のより簡素化が進んだミニマル・スタイル(グラントはサヴィルロウ仕立てのサックスーツでこれを表現)へと移っていくわけです。ケーリー・グラントの’50年代の10年間に各作品共通のスタイルで通したスーツが魅力的に映るのは、おそらくこうした時代の変革と呼応してビスポーク=誂える文化が最後の輝きを放ったからではないでしょうか。しかも、アメリカというサヴィルロウのビジネスを支えている、新たな大市場を予感されるシンボリックな存在に思えたのかもしれません。

▇ 現代には存在しないスペックの、ヴィンテージ服地。ヴィンテージ服地と言っても、’70年代のストック品は異質だと思われる方が多いようです。ご年配の方なら、時代がエキセントリックに傾いた若者文化の産物をイメージするかもしれません。しかし、「あ...
17/01/2021

▇ 現代には存在しないスペックの、ヴィンテージ服地。
ヴィンテージ服地と言っても、’70年代のストック品は異質だと思われる方が多いようです。ご年配の方なら、時代がエキセントリックに傾いた若者文化の産物をイメージするかもしれません。しかし、「あるところには、ある」。’70年代のヴィンテージ・ストックでありながら、落ち着いた大人のクラシックな服地が、です。当店が見つけて来たのは、’60年代後半〜’70年代に英「テイラー&ロッジ」で織られた、〈ラムズゴールデン・ベイル〉の初期モノ。傑出した紡績技術から生み出されるこの毛糸は、初期モノとなれば弾力性、耐久性ともに後年の製品を凌駕しています。また、クラシックでありながらも、その色目にも注目してください。グレイベースのブルー×オレンジ、ブラウンベースのブルー×オレンジといった現代ではあり得ない構成を楽しむことができます。程良いピッチのオルタネイト・ストライプにも注目です。通好みのヴィンテージ・ストック服地の中でも、二度と出会えることのない品質の組み合わせ。春先を射程にしたご注文のスーツ服地候補として、いかがでしょうか。
服地Data :「テイラー&ロッジ」ヴィンテージ・ストック服地(’60年代後半〜’70年代)/ウエイト340g/ラムズゴールデン・ベイル」/オルタネイト・ストライプ(グレイベース ブルー×オレンジ)

▇ フォーマルは、最小コストで最大効果。日本においては、「慶事(けいじ=祝い事)」と「弔事(ちょうじ=お悔やみ事)」双方の公式な場で着用できるのが、略礼装であるブラック・スーツです。成人し、働き始めた頃には冠婚葬祭用として黒いスーツを準備さ...
05/01/2021

▇ フォーマルは、最小コストで最大効果。
日本においては、「慶事(けいじ=祝い事)」と「弔事(ちょうじ=お悔やみ事)」双方の公式な場で着用できるのが、略礼装であるブラック・スーツです。成人し、働き始めた頃には冠婚葬祭用として黒いスーツを準備された方も多いのではないでしょうか。ただし、平成になる頃からブラック・スーツをリクルートやオンビジネスで着る風潮が広まり、現在でもビジネスにもフォーマル(公式の場)にも着用している人が少なくありません。しかし、これは大きな間違いです。黒いビジネススーツは平服(正式な服装ではない)であり略礼装ではありません。では、平服と略礼装ではどこが違うのか。略礼装は公式な場で着ることを前提としていますので、服地やディテールが異なります。ドスキン、バラシア、タキシードクロスと言った本格的な礼服に採用する服地を使い、ディテールにもフォーマルウエアとしての様式があります。実はこの略礼装のブラック・スーツですが、コールトラウザーズやオッドベストを組み合わせることで、準礼装のディレクター・スーツにも拡張でき、コーディネートのバリエーションが増え、あらゆる公式の場に対応させることが可能になります。このように、バタクでは日本において最大効果を得られるフォーマルウエアとして、ブラック・スーツとディレクターズ・スーツの併用・組み換えをオススメしております。
お問い合わせ:バタク日比谷 03-5510-6902

▇ 「バタク・クロス」で経年変化を楽しむ。ビスポーク・スーツとは、長年の着用を通じて “経年変化を楽しんでいく衣服”であると考えています。経年変化には「劣化していくもの」と「成熟していくもの」があり、「成熟させること」にこそビスポーク・スー...
19/12/2020

▇ 「バタク・クロス」で経年変化を楽しむ。
ビスポーク・スーツとは、長年の着用を通じて “経年変化を楽しんでいく衣服”であると考えています。経年変化には「劣化していくもの」と「成熟していくもの」があり、「成熟させること」にこそビスポーク・スーツを着る醍醐味があるのではないかと思っています。経年変化がもたらす雰囲気は、生活を通じて、時間が経てば経つほど味わいに違いが生じて来るものなのです。仕立てた当初よりも、さらに、着ているお客様を素敵に見せてくれます。そのような変化を味わうには劣化し難い耐久性のある服地で仕立てることが絶対条件となります。私どもが展開しているオリジナル服地「バタク・クロス」は、品質の追求に対しては手間暇かけることを惜しみません。20世紀を牽引してきた、低速織機が生み出す丹念な風合い。上質な毛糸特有の、自然な膨らみをスポイルしないこと。それらが耐久性のある、打ち込みの良い服地として織り上がっていること。英国以上に英国的な服地を目指す「バタク・クロス」。ビスポーク・スーツのための、経年変化を楽しんでいただける服地です。

▇ バタクの特別注文で、廃版復活。良いモノはお金が掛かっています。時にコストをかけ過ぎ、廃版となる商品もあります。「ラヴァット・ミル」が製造していたヘビーウエイト・ツイードをご記憶ですか。チェビオット種のラムズ・ウールのみを使い、梳毛・紡毛...
09/12/2020

▇ バタクの特別注文で、廃版復活。
良いモノはお金が掛かっています。時にコストをかけ過ぎ、廃版となる商品もあります。「ラヴァット・ミル」が製造していたヘビーウエイト・ツイードをご記憶ですか。チェビオット種のラムズ・ウールのみを使い、梳毛・紡毛の各製法で紡いだ毛糸をツイスト(撚糸)させます。非常に凝ったプロセスでつくられていたためコストが膨らみ、現在では廃版となっております。元々は乗馬のジャケット用に開発されたツイードだけあって、耐久性と独特の滑らかさがあり、600gのウエイトながら身体に馴染みやすいという特徴があります。一般的なヘビーウエイトのツイードは馴染むまでにおよそ3年。このツィードなら1年目から身体との馴染みが良く、大きめのゆったりとしたボディ胸部には美しいドレープが表れるほど、リラックスした大人の雰囲気が楽しめます。ちなみに店頭在庫は残りわずかです。

▇ グレイ以外の「フラノ」はいかがでしょう。冬のトラウザーズ単品のご注文と言えば、厚手のウール・フランネル地である「フラノ」が筆頭に挙げられます。ジャケット&トラウザーズの組み合わせにはなくてはならないアイテムだけに、すでに何本かお持ちのお...
03/12/2020

▇ グレイ以外の「フラノ」はいかがでしょう。
冬のトラウザーズ単品のご注文と言えば、厚手のウール・フランネル地である「フラノ」が筆頭に挙げられます。ジャケット&トラウザーズの組み合わせにはなくてはならないアイテムだけに、すでに何本かお持ちのお客さまも多いはずです。中でもグレイの「フラノ」はネイビーやチェック柄などのジャケットに適合しやすいため、こだわるお客さまが冬の定番トラウザーズとして選んでいます。そこで、スーツ選びと違い、色合わせなどで気を付けたい選択ポイントがいくつかお伝えしておきます。まず、服地は膝が出にくいコシと紡毛(ぼうもう)らしいハリのあるものを。やはり英国製がオススメです。フィッテング(裾の設定)はハーフクッションまたはノークッションをお選びください。厚みと重みがある「フラノ」の場合、ワンクッションでも裾にたまった感じが出てしまい収まりが悪くなります。ノークッションにしても普通は裾がヒラヒラしてしまい決まりが悪くなるのですが、「フラノ」のような重さと厚みがある服地の場合は、クッションが少ない方がキレイな裾処理が可能になります。さて、グレイ以外の「フラノ」はどうでしょう。ブラウン、ブルーグレイなどもアンダーステイトな色ですので、上着を引き立てる効果が期待できます。また、グレイの因襲から抜け出ることで、オフウエアとしての「フラノ」の味わいに新鮮さを加えることも可能になります。
写真上)「ボアー・ローバック(ブルーグレイ)」/紺や黒のジャケットの組下にオススメです。
写真下)「アーサー・ハリソン〈フラキソニー555〉(オリーブ)」/ツイードジャケットの組下にオススメです。

▇ ブラックを、楽しもう。かつて日本人はブラックという色に対して、偏見を持っていたようです。たとえば、結婚式の2次会にグレンチェック・スーツとブラック・タイを組み合わせたスタイルで出席しようものなら、大ひんしゅくを買ったものです。葬祭の色調...
23/11/2020

▇ ブラックを、楽しもう。
かつて日本人はブラックという色に対して、偏見を持っていたようです。たとえば、結婚式の2次会にグレンチェック・スーツとブラック・タイを組み合わせたスタイルで出席しようものなら、大ひんしゅくを買ったものです。葬祭の色調だと決めつけられて来たブラック。それが今や新卒の学生が買い揃えるリクルート・スーツの標準色になっているのはご存知の通り。ただし、「ブラックを楽しもう」という気分よりもフォーマル・ウエアに見る社会性に共感した選択だと言うことは明白でしょう。とはいえ、ブラックの着方は多彩です。黒色の持つ重厚で厳か(おごそか)な印象だけでなく、よりリラックスしたオフの色調にも活用できるポテンシャルを秘めています。写真のように柔らかな素材感を持つブラック・カシミアの場合はそれが顕著で、タッターソールのウエストコートや、上質なニット・ウエアと組み合わせるだけで、都会の並木道を散策しているイメージを楽しむことができます。お試しになられてはいかがでしょう。
※写真) カシミア100%の高級フランネル。やや茶色がかったブラックに、彩度が一切ない。ウエストコート用のタッターソールはコットン100%。

▇ 店頭在庫の情報に、耳をかたむけて。テイラーで洋服を仕立てる場合、店頭に服地(1着分以上)を用意しているケースが通常ですが、店頭にあまた並んでいるバンチブック(見本帖)を見比べながら注文服地を決定するケースも増えて来ています。バンチブック...
12/11/2020

▇ 店頭在庫の情報に、耳をかたむけて。
テイラーで洋服を仕立てる場合、店頭に服地(1着分以上)を用意しているケースが通常ですが、店頭にあまた並んでいるバンチブック(見本帖)を見比べながら注文服地を決定するケースも増えて来ています。バンチブックを使うと非常に多彩な服地見本から選べるので、効率的ですし服地選びの満足感も得られる点が魅力です。一方、着分にカットされた服地を使うと、仕立て上がりのイメージがつかみやすいという安心感があると同時に、服地メーカーではもう作ってはいないレアな服地を探すことができます。どちらがいいかはお客様次第ですが、通(つう)になると店頭在庫の出物情報に耳をかたむけている方が少なくありません。たとえば、「ゴールデン・ベイル」の毛糸で織った珍しいコート専用服地。織り元は「テイラー&ロッジ」。終売品ですので、お品はこれ1着分だけ。シャドーヘリンボーンの単色。仕様は申し分ありません。希少で貴重。そんな服地が店頭には定期的に入荷します。いまこの瞬間にもキープが入っている可能性があるかもしれませんので、店頭までお問い合わせを。(写真)「テイラー&ロッジ」コート専用服地。〈ゴールデン・ベイル〉。メーカー(ミル)終売品。

▇日本人に似合うチェスター、できます。チェスターフィールド・コートは小柄な日本人には似合わない。かねてより、よく言われて来たことです。本当でしょうか。たぶん、本当です。ただし、既製品という枠組みで考える必要があります。既製品のチェスターフィ...
05/11/2020

▇日本人に似合うチェスター、できます。
チェスターフィールド・コートは小柄な日本人には似合わない。かねてより、よく言われて来たことです。本当でしょうか。たぶん、本当です。ただし、既製品という枠組みで考える必要があります。既製品のチェスターフィールド・コート(以後チェスターに省略)にも当然型紙があります。それは理想体型をベースに裁断されています。ベストバランスをつくるためにです。しかしここに落とし穴があります。スーツのようなシルエットが特長的なチェスターの場合、既製品のサイズ調整である膝丈・袖丈の直しを加えると、そのベストバランスが崩れてしまい、何となく合っていない印象になってしまうのです。小柄な日本人の場合はそれが顕著で(最近は痩身で背丈のある人が増えていますが)チェスターは似合わないと誤解されて来たわけです。しかし、オーダーによるチェスターなら、フィットの強いものから、ドレープの効いた大人の雰囲気を持つものまで、補正を含めお客様のベストバランスでのお仕立てが可能になります。かくしてチェスターは、注文仕立てにおいては今や日本人にも似合うコートへと変質していたのです。
▼きりつとしたフォーマルはもちろん、オフ用のコートととしても存分に楽しめます。

▇バンカーたちのストライプ。産業革命前夜には世界最高の債務国であったイギリスが、その後世界トップの債権国家になったのは、海外貿易における金融を担ったマーチャントバンカーの役割が大きいと言われています。ロンドンのシティで活躍した彼らの多くは、...
23/10/2020

▇バンカーたちのストライプ。
産業革命前夜には世界最高の債務国であったイギリスが、その後世界トップの債権国家になったのは、海外貿易における金融を担ったマーチャントバンカーの役割が大きいと言われています。ロンドンのシティで活躍した彼らの多くは、ストライプのスーツを好んだことから、ピンストライプ、ペンシルストライプ、チョークストライプなどをバンカーストライプと呼んでいるようです。バンカー(銀行家)たちがなぜストライプ・スーツを好んだかについてはおそらく彼らがユダヤ系移民であった同族意識と、無地に比べて高値のスーツを買える実入りの良さを示すため、といった理由が想像できます。ストライプ・スーツのストライプ幅の狭い・広いで印象は変わりますが、それが対人・対外的に機能しているかについて推し量るのは難しいかもしれません。ただし、ひとつ言えることは単色ではないことで、プレミアム感が容易に出せることです。金融業界を描いた映画を観ると、出世していく過程でバンカーはかならずストライプ柄を着るようになるからです。

住所

Hibiya
Chiyoda-ku, Tokyo

営業時間

月曜日 11:00 - 20:00
火曜日 11:00 - 20:00
木曜日 11:00 - 20:00
金曜日 11:00 - 20:00
土曜日 11:00 - 20:00

ウェブサイト

アラート

Batak Bespoke Tailorがニュースとプロモを投稿した時に最初に知って当社にメールを送信する最初の人になりましょう。あなたのメールアドレスはその他の目的には使用されず、いつでもサブスクリプションを解除することができます。

事業に問い合わせをする

Batak Bespoke Tailorにメッセージを送信:

共有する

カテゴリー