14/11/2020
"HAVE A GOOD DIE"
BARに一人、飲みに行った時のこと。
注文を済ませ、チラッと目をやると、隣には大柄な外国人のお客さん。
出てきたハイボールをコクッとやっていると、彼も同じものをグビッとやっていた。
彼もそれに気づき、オォ~ッてな具合で、気さくに話しかけてきた。
英語がからきしの僕は、内心、困ったが、それでもアルコールのチカラを借りてなんとかコミュニケーションをはかることにした。お互いに何杯かのハイボールと会話を酌み交わし、仕事でオーストラリアから神戸に来たという気さくな彼は、つたない英語で申し訳なかったが、そんなこと気にも留めずに楽しんでくれていた。
それから程よくしていると、彼は時計に目をやり、グラスに残ったハイボールをグググと飲み干した。どうやら次があるようで、彼はそそくさとチェックを済ませ、出口に向かった。
振り返り、わざわざ店主と僕に会釈をし「ハバグッダイ!」と言って出て行った。
残された僕と店主は目を合わせ、、
「ん?、、ハバグッダイ??、、デイじゃなくダイ??」
「、、良い死を??」
いやいや、聞き間違いだろう。あのタイミングでそんな風なこと言うはずがないよ、と済ませた。
僕はおかわりを注文し、一人考えた。
良い死、、か、、。
良い死と感じられるのは、日々を存分に生きることなのかもな。
そういう意味では「HAVE A GOOD DIE」は「HAVE A GOOD DAY」と同じなのかも。
ふふふ。「良い死を!」か。なかなか良い言葉じゃないか。
「マスター、ごちそうさま。これから帰って服を作るよ。またさっきのオーストラリア人が来たら、よろしく伝えておいて!」
そして後日。
仕上がった新作の"HAVE A GOOD DIE"を片手にあのBARへ。
「マスター、新作ができたよ、あ、でもその前に。あれからあのオーストラリア人は来たのかい?」
すると、店主がこう答えた。
「先日、来てくれたから、こないだの挨拶のことを聞いたんだよ。」
僕は続きが気になった。
「ほう!それはいいね!で?」
店主は笑みを浮かべながらこう続けた。
「そしたら、笑ってしまったよ!ハバグッダイ!は、ただのオーストラリア訛りで、ハバグッデイのことなんだって!あっはっは」
「、そ、そっかそっかー、あ、あはは。そうなんだ!へ、へ~。あ、なるほどね~、へ~」
「だからなんてことない!聞き間違えじゃなかったんだよ~!で、新作は?」
「あ、うんうん、、え~っとね、、ま、とりあえずさ、ウィスキーストレートでちょうだい!」
「え?今日はハイボールじゃなくていいのかい?」
「あ、うんうん!きょ、きょうはそれで。よかったらマスターも一杯やってよ!」
「いいのかい?ではいただくよ。それじゃ、ここはひとつ。ハバグッダ~イ!!」
「あ、ハバグッダ~イ!」
という架空のエピソードでお問い合わせとご来店お待ちしております。
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